年会費無料のクレジットカードについて

今では、当たり前のように発行されている年会費無料のクレジットカードですが、これを初めに行ったのはクレディセゾン(セゾンカード)だと言われています。当時はとても革新的で、この戦略は、先にカードサービスを行っていた、老舗的な存在である銀行系カードや信販系カードに対抗するために行った戦略でした。そして、このクレディセゾンの狙いは功を奏し、現在の会員数は、千数百万人を超えるまでに成長したのです。
今ではさらに、永久不滅ポイントサービスを開始するなど、カード業界にとっては、常に革新的なサービスを提供しています。消費者にとって、このような年会費無料のサービスはとても嬉しいことなのですが、逆にこんな疑問も沸いてきます。
「カード会社は、どうやって年会費無料で経営していけるのだろうか?」
「年会費無料で、どうやって利益をだしているのだろうか?」
などの疑問です。クレジットカード自体は、ペラペラのプラスチックカードなのですが、このカード発行には、目に見えない様々な経費が発生しています。各種資料の郵送費用や、カードの発行費用、カードに掛けらる付帯保険費用など、年会費無料のカードの場合、これらの費用はすべてカード会社持ちで、消費者側は一銭も支払う必要がありません。最近のIC付きカードの発行となると、プラスチックのカード発行の数倍の費用が発生することになります。
こうなると、ますます疑問になる、年会費無料カードの経営ですが、では、どうやってクレジットカード会社はこのカードで利益を出しているのでしょうか?もちろんその為に、カード会社は、様々な経費削減の努力をしています。
通常通り、年会費を徴収しているカードならば、毎年の年会費が、カード会社にとって大きな収入源となるのですが、年会費無料のクレジットカードではそれができない為、カード収益を増やす為には、どれだけ会員数を増やし、いかにカードを使わせるかという所に重点がおかれます。つまり、分母である利用者数を増やし、できるだけ利用してもらうことで、それによって発生する、わずかな手数料を収入源とするのです。まさに、薄利多売の商売と言えるかもしれません。
つまり、年会費無料のクレジットカードは、いかに利用してもらうかが、重要なポイントなのです。クレディセゾンの成功は、年会費無料のカードを発行したことは大きいのですが、地盤として、すでに会員募集を行える地場を持っていたことも挙げられます。自社系列の百貨店や、スーパーでカードの販促活動を行うことにより、その店を利用している顧客をそのままカード利用者にすることができました。自社系列の百貨店やスーパーの客を取り込むわけですから、そのままカードも日常的に利用され、まさに自社にとって最適な会員を集めることができたのです。
また、カード会社にとって、クレジットカードのキャッシング機能も、大きな収入源の一つです。カード会社によっては、キャッシングの金利で、得られる収入は、全体の収益の大部分を占めているということも少なくありません。
しかし、薄利多売にも限界があり、多くの年会費無料クレジットカードは、クレディセゾンのようにうまくはいかず、カード自体が廃止になることも多いようです。その為、現在、多くの年会費無料クレジットカードは、より多くの収益が見込める「リボ払い専用カード」に切り替えられています。つまり、カード会社にとっては、大きな収益を期待できる、リボルビング払い専用カードを収益の柱にすることで、年会費無料を維持していこうというわけです。



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